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その改装、許可を失います。「既得権」が消える瞬間 | 横塚行政書士事務所

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既得権消滅パターン

その改装、許可を失います。「既得権」が消える瞬間 | 横塚行政書士事務所
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風営法コラム — 既得権(既存不適格)の落とし穴

その改装、気づかないうちに
「既得権」を失っているかもしれません

規制強化前・規制区域指定前から営業している店舗は、今の場所で営業を続けられる「既得権」があります。しかし、この権利は改装の仕方一つで簡単に消滅します。何がセーフで、何が引き金になるのかを整理しました。

現在の規制では新規に許可・届出が下りない場所でも、規制ができる前・規制区域に指定される前から営業していた店舗は、例外的に営業を続けられます。これがいわゆる「既得権」(既存不適格)です。ところが、この権利は一定の改装・変更を行った瞬間に失われ、その時点で現行基準での新規許可が必要になります。つまり、既得権のある物件は、その"今の状態"を維持することに価値があるのです。

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「うちは前からここでやっているから大丈夫」は、改装のたびにリセットされるリスクと隣り合わせです。大規模リフォーム、建て替え、間仕切りの大幅な変更——良かれと思ってやった改装が、営業そのものの土台を崩すことがあります。

風俗営業(キャバレー・パチンコ屋等)の場合

次のいずれかを行うと、営業所の同一性が失われ、新規の許可申請(=現行の立地基準での再審査)が必要になります。

既得権が失われる行為
×営業所建物の新築又は移築
×建物の床面積が従前の2倍を超える増築
×建物内の客の用に供する部分の改築(主要構造部の全てを除却して建て替える等)

店舗型性風俗特殊営業(ソープ・ラブホ等)の場合

こちらは風俗営業よりも基準が細かく、より多くの行為が引き金になります。

既得権が失われる行為
×営業所の新築・移築・増築
×業態の中核部分(個室・客席・舞台・販売スペース等)の改築
×大規模の修繕・模様替、又はこれに準ずる程度の間仕切り等の変更(個室の数・面積を大きく変える等)
×客の用に供する部分の床面積の増加
×営業の種別・種類の変更(例:ストリップ劇場をのぞき劇場にする等)

深夜酒類提供飲食店営業(バー等)の場合

既得権が失われる行為
×営業所建物の新築・移築・増築
×客室の改築
×大規模の修繕・模様替、又はこれに準ずる程度の間仕切り等の変更
×客の用に供する部分の床面積の増加

結局、何ならやっていいのか

「大規模の修繕・模様替」は、建築基準法上の定義に基づき主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)の一種以上について、過半に対して行う工事を指します。逆に言えば、ここに触れない範囲の変更は、既得権に影響しません。

セーフ(既得権に影響なし)
アウト(既得権が消える)
壁紙の張替え、内装の色変更
主要構造部の過半に及ぶ修繕・模様替
破損箇所の原状回復(ガラス交換、壁紙補修等)
個室・客席等、業態の中核部分の改築
同一規格・性能の範囲内での照明・音響設備の更新
間仕切りの大幅な変更(個室の数・面積が変わる規模)
見通しを妨げない範囲での軽微な家具配置換え
床面積の増加、建て替え、移築
パーティション(仕切り)についても同様です。色の塗り替えや原状回復は影響しませんが、区画・面積が変わるような移動・変更は「間仕切り等の変更」として扱われます。照明設備も、同じ規格・性能内での電球交換等は問題ありませんが、ワット数や性能が変わる更新は別途の届出・確認が必要になります。

実務でのポイント

既得権のある物件を購入・賃借する場合、あるいは既に運営している店舗を改装する場合は、着工前に、その工事が既得権の維持基準に触れないかどうかの確認が不可欠です。工事が終わってから「実は新規許可が必要だった」と分かっても、後戻りはできません。特に居抜き物件の取得を検討する際は、その物件が既得権によって成立しているのかどうか、成立しているならどこまでの改装なら許されるのかを、契約前に必ず精査すべきです。

本記事は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)及びその関係法令・解釈運用基準に基づき作成しています。個別の物件・改装計画については、既得権の成否や維持基準の該当性が個別具体的な事情により異なりますので、実際に着手する前に必ず専門家へご相談ください。

その物件、既得権は維持できていますか?

横塚行政書士事務所では、既得権のある物件の取得・改装のご相談、居抜き物件の事前診断を承っています。契約前・着工前のご相談が、後の大きなトラブルを防ぎます。

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