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内装を変えたら要注意。風営法第9条「構造及び設備の変更等」を徹底解説 | 横塚行政書士事務所

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9条(構造及び設備の変更等)

内装を変えたら要注意。風営法第9条「構造及び設備の変更等」を徹底解説 | 横塚行政書士事務所
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風営法コラム — 第2章 風俗営業の許可等

内装を変えたら、まず立ち止まってください。
風営法第9条「構造及び設備の変更等」の境界線

「壁を1枚動かしただけ」「照明を替えただけ」——その一手間が、無承認変更として許可取消しにつながることがあります。どこまでが届出で足り、どこからが事前承認が要るのか、実務の線引きを整理しました。

キャバクラ・スナック等の内装を変える際、多くの経営者が「なんとなく届出は要りそう」くらいの感覚で済ませてしまいます。しかし風営法第9条は、変更の中身によって「事前承認」「事後届出」「何もしなくてよい」の3段階に分かれており、どの段階に当たるかを間違えると、最悪の場合許可取消しに直結します。

構造まず全体像:3段階の切り分け

承認事前・重い

府令2条が定める4類型のみ。あらかじめ公安委員会の承認を受けなければ、変更に着手できません。

届出事後・軽い

承認の対象にならない構造・設備の変更。変更後の届出で足りますが、届出自体を怠ると罰則があります。

不要極めて軽微

解釈運用基準が定める5類型。破損箇所の原状回復など、そもそも届出すら要りません。

事前承認が必要な「大規模」変更

府令2条が定める、次の4つの類型のいずれかに当たる場合のみ、事前承認の対象になります。

  • 建築基準法上の大規模の修繕又は大規模の模様替に該当する変更
  • 客室の位置、数又は床面積の変更
  • 壁、ふすまその他営業所の内部を仕切るための設備の変更
  • 営業の方法の変更に係る構造又は設備の変更(例:麻雀屋をぱちんこ屋に変更、和風料理店を洋風カフェに変更)

「大規模」の基準は、面積でも金額でもありません

ここが一番誤解されやすい点です。「大規模」かどうかは、工事費や見た目のインパクトではなく、建築基準法上の定義で機械的に決まります。

大規模の修繕・模様替とは — 主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)の一種以上について行う、過半の修繕・模様替を指します。「過半」は2分の1超。柱が10本ある営業所で6本を取り替えれば大規模の修繕、床面積200㎡のうち101㎡を張り替えれば大規模の模様替に当たります。壁だけの修繕であっても、壁についての過半であれば該当します。一方、壁紙の張替えや内装の色変更は、それ自体「構造又は設備」の変更に当たらないため、原則として本条の対象外です。

届出で足りる「軽微な変更」

承認の対象にならない構造・設備の変更は、事後の届出で足ります。代表例は以下の通りです。

  • 1営業所の小規模の修繕又は模様替
  • 2食器棚その他家具(作り付けのものを除く)の設置又は入替え
  • 3飲食物の自動販売機その他これに類する設備の設置又は入替え
  • 4照明設備、音響設備又は防音設備の変更
  • 5遊技設備(ぱちんこ機を除く)の増設又は交替

届出も不要な「極めて軽微」な変更

条文には明記されていませんが、解釈運用基準により、次の5つは届出すら不要とされています。

  • 1軽微な破損箇所の原状回復(割れたガラスの入替え、破れた壁紙の貼り替え等)
  • 2照明・音響設備等の、同一の規格及び性能の範囲内で行われる設備の更新(同じワット数の電球への交換等。ワット数や音響パワーレベルが変わる場合は届出対象になります)
  • 35号営業における遊技設備のソフトウェアのみの入替え
  • 4遊技設備の位置の変更
  • 5見通しを妨げない程度の、軽微な椅子・テーブル等の配置の変更(配置替えに限られ、買い替えは届出対象になります)
違反
厳罰

無承認で構造・設備を変更すると、原則として許可取消しになります。しかも未遂処罰規定はないため実際に変更が完了するまで罪は成立しませんが、いったん変更してしまった後に慌てて承認申請をしても、成立した罪は消えません。「後で届ければ大丈夫」という発想は通用しないのが実務です。

違反した場合の行政処分・罰則

風営法9条・51条・55条・56条に基づく処分・罰則の一覧(令和7年改正後の条番号)
違反の内容行政処分罰則
無承認で構造・設備を変更(1項違反) 原則として許可取消し(情状により営業停止) 1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(併科あり)
軽微な変更の届出を怠った(3項違反) 5日以上20日以下の営業停止命令が基本 30万円以下の罰金
届出に伴う許可証の書換えを受けなかった(4項違反) 指示処分(違反すれば営業停止命令もあり得る) なし
特例風俗営業者が届出を怠った(5項後段違反) 5日以上40日以下の営業停止命令が基本 50万円以下の罰金

両罰規定があるため、行為者本人だけでなく法人も罰金の対象になり得ます。なお無承認変更の罰則条項は、令和7年の法改正(ホストクラブ対策等)による条ずれで、旧「法50条」から「法51条」に繰り下がっています。

実務でのポイント

公安委員会の承認手続には一定の期間を要するため、改装・修繕を計画した時点で、着工前に「これは承認が必要な変更か、届出で足りる変更か」を専門家に確認しておくことをおすすめします。着工してからでは、承認を得ていない状態での施工そのものが違反行為になってしまいます。

本記事は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)第9条及びその関係法令・解釈運用基準(令和8年7月1日付警察庁通達)に基づき作成しています。個別の案件については、営業所の構造・設備の状況により判断が異なりますので、実際の変更に着手する前に必ず専門家へご相談ください。

その内装変更、承認と届出のどちらが必要か迷ったら

横塚行政書士事務所では、風営法許可の取得から変更承認・変更届出まで一貫してサポートしています。着工前のご相談が、後のトラブルを防ぐ一番の近道です。

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